デジタルが拓く建築のかたち 2025年11月建築雑誌

デジタル

横浜大桟橋は大変有名になりましたが、現地に行ったら「危険」とあります。床は平にしないと建築にはなりません。45度の芝生張りはもたないでしょう。

12月にフランク・ゲーリーが96歳で亡くなり、グニョグニョ建築を改めて見てみようかという私には、建築学会の建築雑誌2025年11月の特集「コンピュテーショナルデザインの現在地と可能性」はタイミングが良すぎました。頑張って読もうとして、もう2月になってしまいました。

なんど読んでもわからないです。

ゲーリーの作品はデジタルがなければその形はつくれないのですが、彼もコンピューターは嫌いだったとここに書いてありますので、わかるところだけでグニョグニョ形態をどうやって構造計算にのせたのか、書いてみます。
ゲーリーでなく、IBMにいたスミスがモデリングと構造解析を行う航空力学・機械設計向けソフト「CATIA」を建築に適用し、複雑な形態を構造的に解決したとあります。

デコン建築  ディコンストラクション(脱構築)の略です。

21世紀のサクラダファミリア教会はパラメトリック・デザインである。

1882年、石の組積造で始めたのだが、83年にガウディに設計者が代わると、双曲線、放物線の二次元から双曲麺、放物回転面と3次元になり、砂袋を吊って重力で形を天地逆さに作り石膏で固めてひっくり返して完成模型とするので、鉄筋コンクリート造となります。
さらに尖塔などはプレキャストで先に作ってクレーンで吊り上げるとしたのでした。そして、いまやデジタルです。彼の設計は3次元のパラメトリック・デザインに落としなおされ、施工を考慮して石材は半自動で遠隔地で切削されています。

パラメトリック・デザインは、寸法や角度、曲率などの要素(パラメータ)を変数として定義し、それらの関係性(アルゴリズム)を操作することで、形状を動的かつ論理的に生成・変更する3D設計手法です。

私は、木造、鉄骨造の線材を平らな床に立ち上げて、XYZの3軸で形を造ってきましたが、丹下健三は線材で代々木体育館屋根の曲面をつくっていました。直線でできるハイパーポリックパラポイドシェル(Hyperbolic Paraboloid、HP)が流行り、薄いコンクリートシェルで作られました。1970年の大坂万博は膜構造が花がたでした。

ミュンヘンのオリンピック1972年 から 大きな空間を膜構造で覆います。

フーラードームのフラーのように、XYZ軸によらないデザインができる「構造デザイン家」だと構造設計者の枠を飛び出す人が出て、大変もてました。

コンピュータの出現により有限要素法による構造計算ができるようになり、コンクリート造の曲面の制作も進みましたが、入力が大変でした。

私は25年前、2001年に、マーカーで勢いよく描かれた車のデザイン画が、自動切削で原寸のクレイモデルとなるまでをみていました。高性能の3Dキャドソフトが車用にはすでにありました。建築と違いボリュームは小さいですし、塗装をかけるのでクレイモデルとは見えません。ただし、ガラスとタイヤは実物をはめていました。

施工時に異材を組み合わせると、グニョグニョ建築とはなりません。曲面を単一材で作るのですが、車は溶接し、ロボットで一体的に塗装でいますが、建築は分割しないと作れません。キャドソフトは施工時の分割もデザインとして取り込まないといけません。

単一のオープンジョントが良いのですが、雨は上からだけでなく横殴りも吹き上げもありますので、ここが日本では難しいところです。名古屋ドームの頂部は勾配がなくなりますので、勾配に合わせてた雨仕舞をしないといけません。遠目ではお椀を伏せたドームですが、構造はそれでよくても、建築仕上げはそうはいきません。

ザッハ・ハディッドのNURBS曲面

建築もいずれは車の様になるとおもってはいましたが、ザッハ・ハディッドがNURBS曲面をあやつり、ロンドンの構造設計事務所ARUPが構造計算をし、多量に作り始めました。

2012年アゼルバイジャン 雨がないので水切もないのか?

NURBS曲面は、寸法や角度、曲率などの要素・パラメータの変数が少ないのに、滑らかな局面が作れますので、「ゆらぎ」として伊藤豊雄が部分的にとりいれます。隈研吾のデザインは元々感性が俗悪ですので、はやりません。

麻布台ヒルズの紹介

日本でも、普通にこんなことができるようになったのです。北京オリンピック以来、中国建築のグニョグニョぐわいに驚いていたのですが、デザイナーとは別にファサードをデジタルにする仕事があり、太陽工業のようなプロダクト側でなく、BIMも操って施工に繋げることもする設計集団というのです。
麻布台ヒルズでは、打ち出した架構の部分図に、デザイナーがさらに手書きで絵を入れて、システムに再投入するのだそうで、これなら私も参画できそうです。

キャドソフトの紹介 ライノセラス と グラスホッパー

数式があり、二次元での曲線が変化していくのがここで見れます。さらに三次元となると、数式は何段にもなります。このような事で狙いの形は作れませんね。はやり、私たちは、アントニオ・ガウディのように模型でしょう。しかし、ベクターワークスの解説にあるぐらいですので、今の設計事務所にはこれらのソフトを操る人がおかれているのでしょう。

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